2022年7月、新たな体制をスタートしたメドピアのエンジニア組織。3つの事業プラットフォームごとに開発を進めています。今回ご紹介するのは、特定保健指導を軸にさまざまなサービスを展開する、メドピア子会社フィッツプラスの開発組織です。
フィッツプラスやDietPlusの開発をリードする柿久保さんと岸野さんに「フィッツプラスはどんな組織か?」「開発のやりがいは?」など、幅広くお聞きしました。
▲予防医療プラットフォームのうち、特定保健指導事業を軸に成長するフィッツプラス
産業保健支援事業部_フィッツプラス_システム開発部 部長 柿久保 輝夫
2019年5月メドピアに入社。
メドピア子会社フィッツプラスにて、特定保健指導の効率的支援ツール「Tonoel」や食生活コーディネートサービス「DietPlus」開発管理を統括。プライベートでは、子どもたちと近辺旅行やランニングをしている。最近ではお子さんがストライダーに乗れるように練習に力を入れている。
産業保健支援事業部_フィッツプラス_システム開発部 リードエンジニア 岸野 博明
2019年10月メドピアに入社。
メドピア子会社フィッツプラスにて、サーバーサイドエンジニアとして、特定保健指導の効率的支援ツール「Tonoel」の開発を担う。
ゲームや漫画が好きで、休日はネットゲームを楽しんでいる。
事業の可能性が入社の決め手に
――本日はよろしくお願いします!まずは、メドピア入社前のご経歴を教えてください。
柿久保:学生時代は法律系の学部を専攻しており、どちらかと言えば文系の人間でした。ですが、次第にIT業界の将来性を感じるようになり、手に職をつけようと思ったんです。
そこでSIer企業に新卒入社し、ネットワーク管理や構築、OSSを利用したサポートを担当していました。その後は別のSIer企業でRailsエンジニアとしてマネジメントを経験したり、ソーシャルゲーム運営会社でチーフエンジニアとして働いたりしました。
岸野:私は高等専門学校を経て、情報系の大学院に進学しました。新卒で入社したのは、ソーシャルゲーム運営会社。元々、ものづくりとゲームが好きだったのもあり、好きなゲームを仕事にしてみようと思ったんです。そこでは、既存ゲームの運用や新規タイトルのバックエンド開発に約5年間従事しました。
――お二人とも医療とは別の業界にいたんですね。メドピアに入社された経緯を教えてください。
柿久保:当時の会社の勤続年数も長くなってきて、技術的にももっとステップアップしたいと思い始めていたころ、エージェントからの紹介でメドピアを知りました。
前CTOの福村さんとまずはカジュアルな面談をさせてもらいました。当時は開発チームの人数が少なく「これから組織を作らなければいけない」という状態でした。しかし事業の側面では、当時のフィッツプラスの代表や取締役の方とも面談したところ「事業の勝ちパターンが見えてきている」とおっしゃっていて、成長可能性を感じられました。
開発組織はゼロから自分でリードしていく必要がありそう、でも技術選定は比較的モダンで、テストもよく回している開発環境。自分では5年ほど触っていなかったRailsも扱える…。などと詳しく聞いて、「面白いフェーズかもしれない」と感じました。
最初の出会いから半年くらい経っていましたが、選考を経て入社したころには、特定保健指導の件数が伸び始め、健康保険組合様へのアプローチ次第でフィッツプラスのサービスの成長の兆しが顕れ始めていました。
今、こうして件数が順調に伸び続けているところを見ると感慨深いですね。
岸野:私も事業の成長という点に惹かれました。転職活動に際して「事業領域を変えよう」という軸は持っていましたが、実は明確に医療業界を目指していたわけではないんです。たまたまVPoEの平川さんと一緒に働いていた時期があって、メドピアの話を聞かせてもらったのが始まりでした。
面談や面接で会話したエンジニアたちが事業の成長を主軸においている様子がうかがえたことで、さらに魅力的に感じましたね。
苦労をともに乗り越えられる仲間がいる
――フィッツプラスでは、どのようなサービスを扱っているのでしょうか?
柿久保:特定保健指導事業を軸にサービスを展開しています。対象者は、病気にかかった患者さんではありませんがその予備軍、いわゆる「未病」の領域の方々。しかし2022年からは「重症化予防」をテーマに、医療分野に関わる領域(※)にも着手しています。
※埼玉県の糖尿病性腎症重症会予防事業に保健指導プログラムを提供
(2022年5月11日プレスリリース)
――入社から現在に至るまで、お二人はどのようなお仕事をされてきたのでしょうか?
柿久保:前提として、フィッツプラスは2016年にメドピアグループに参入したのですが、その前から既にさまざまなシステムを持っていました。そのため、私たちがこれまで注力してきたのは、フィッツプラスの個々のシステムを統合・整理したり、新しいUIを提案する活動です。
クラウド環境がAWSではなかったり、PHPで書かれているシステムもあれば、Perlを利用したシステムもあったり。そのばらつきのある環境をメドピアのメイン言語であるRuby on Railsに切り替えてきました。
岸野:その一つが特定保健指導の予約システムのRuby移行ですよね。今まで別会社が行っていた改修や運用を私たちが行うことになり、どういう挙動をするのか理解するところからスタートしたのを覚えています。
――すごく大変そうなのですが……。
柿久保&岸野:大変でした(笑)。
岸野:スタートが「まずはどういうシステムなのかを把握する」から始まったので、ディレクションなどで開発に少しでも関わっていた人たちを集めて、情報を集約していきました。
柿久保:そうでしたね。遠い記憶ですが(笑)。動いているアプリケーションはあれど仕様書はないという状態だったので、既存の動作を確認しながら「多分こうだろう」と、ある程度の予測を立てた上で、オペレーションをしている人たちにヒアリングをしました。
加えて、当時の私たちには知見のなかったSPA(シングルページアプリケーション)を用いたプロジェクトでもあったので、初めての開発スタイルによる苦労もありましたね。
SPAを使ってフロントエンドとバックエンドに分かれて開発をしていましたが、その最中に緊急事態宣言によるリモートワークの突入や複数のプロジェクト兼務。さまざまな要素が重なって、一時期は業務の透明性が失われたり、コミュニケーションが変化したりと、チームで意思統一できない状態が続いてしまいました。岸野さんをはじめ、その時期をともに乗り切ってくれたメンバーが、今はリーダーとして活躍してくれています。
ユーザーを身近に感じる。そして得意領域以外の強みも見つけられる―フィッツプラス開発組織の面白み
――フィッツプラスの開発チームはどのような魅力を持っていると思いますか?
柿久保:一人ひとりの携わる領域が柔軟で、さまざまなサービスを横断できる体制になっています。そのため、バックエンドエンジニアであっても、携わるサービスによってはフロントエンドやSREの領域にも触れられるんです。
それぞれの得意分野を活かしながら別のスキルも伸ばしていければ、エンジニアとして市場価値の向上にもつながり、サービス全体を俯瞰して見られるという強みになっていくと思います。実務の機会以外にも多様なスキルをキャッチアップできるように、フィッツプラス独自のプルリクエストの振り返り会実施や各領域の知見共有などに力を入れているところです。
岸野:そういった体制を作り出すために、新しいメンバーには各サービスの理解から取り組んでもらっていますよね。フィッツプラスに点在するさまざまなサービスの開発環境をローカルに構築して自分の目で確認したり、自社のサービスを体験してもらう期間を設けたり。
そういう活動を通して、自分たちがどんなものを作っているのかを知る機会があるのがフィッツプラスの開発チーム特有の魅力であり、大きな特徴だと思います。全体像の理解を深めることで、簡単な作業であればフロントエンドエンジニアがバックエンド開発もできるようにしているんです。
個人的には社内に多くの管理栄養士が在籍しているので、リリース直後にフィードバックをもらえる環境は魅力だと思います。
柿久保:それはありますね。かつて私たちが経験したゲーム業界だと直接ユーザーに話を聞く機会はなかなかありませんでしたから。目に見えるユーザーと会話することで確実に改善に動けるのは魅力ですよね。
事業成長を軸に開発をアップデート。スタイリッシュでモダンな技術へ
――今後やりたいことや掲げている目標はありますか?
柿久保:今までのフィッツプラスのシステムは、どちらかといえば「社内システム」の要素が強かったです。管理栄養士などを含めて社内メンバーに利用してもらうことがほとんどでした。
今後は、健康保険組合様向けにシステムを提供していくので、今期はその開発に注力していきたいです。
岸野:健康保険組合様のような社外のユーザーに使っていただくにあたり、私たちは更なるドメイン知識を身につける必要があります。今までは社内システムを作る目線で、社内のオペレーションに関する知見を貯めてきました。一方で、社外のユーザーがどのような利用を想定しているのかはまだまだ未知数です。きっとこれまでとは異なる知識を求められると思いますので、事業成長を軸に新しい技術の習得や最適な技術選定をしていきたいです。
柿久保:たしかに、今までは「過去の技術負債にどのように整合性をつけて運用していくか」に注力することが多かったです。しかし、ここからは一つひとつのサービスに向き合って、新しいものを作っていくことに特化していきたいと思っています。
そして岸野さんの言う「事業成長を軸に」というところにも、すごく共感しますね。エンジニアも事業を作っている一員です。ただの技術屋にならないように、事業成長に関わる意識を高めるようにメンバーにも共有しています。
やはり「売れっ子」のサービスを生み出していきたいですからね(笑)。ユーザーとなる健康保険組合様の課題をどれだけ解決していけるかが私たちのテーマです。
そこをスタイリッシュにモダンな技術で実現できたらいいなと考えています。
――最後に、フィッツプラスが気になっている候補者の方にメッセージをお願いします!
柿久保:フィッツプラスでは、これから新しいサービスを作る機会が増えていく予定です。
それゆえに新たなサービスを設計し、世に出していきたいと考えている方にとって、やりがいのある環境を提供できると思います。近年ですと、フロントエンドにNuxt3を採用したり、既存アプリをSwift/KotlinからFlutterへのリプレースなども対応しました。システムを利用する関係各所への説明は必要ですが、技術選定には柔軟な環境である事は魅力の一つだと思います。
岸野:業務が縦割りではないので、特定の領域に捉われずにさまざまな経験ができるチームです。メドピアグループの中でも面白いフェーズにある組織だと自負していますので、そんな中で挑戦を続けたいと思ってくださる方とぜひお話したいです!
インタビュー中も終始和やかな様子だった柿久保さんと岸野さん。組織の立ち上げ当初からさまざまな困難を共にしてきたからこその信頼感に溢れていました。今後の連携もますます期待しています!
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