2020年5月にメドピアへ入社した、集合知PF(プラットフォーム)事業部のエンジニア小林 裕樹さん。薬剤師専用コミュニティサイト「ヤクメド*」の開発担当として、多くの新しい経験による失敗も成功も積み重ねてきたと言います。
このシリーズでは、メンバー紹介を通じてメドピアのエンジニア“らしさ”をお伝えします。
*ヤクメド…薬剤師専用のコミュニティサイト
小林裕樹 集合知PF事業部 開発部 ヤクメド開発グループ
裁量の大きい環境で自分を成長させたかった
――本日はよろしくお願いします。さっそくですが、現在のお仕事内容を教えてください。
薬剤師専用コミュニティサイト「ヤクメド」の開発を担当しています。たとえば、薬剤師向けのセミナー情報を掲載する機能や、調剤の事例を投稿する機能の改修など、薬剤師の方々により便利に使っていただいてお悩みの解決につながるようにサービス開発を続けてきました。
最近では設計や工数の見積もり、スケジュール管理なども担っています。
――仕事の幅が広がっているんですね。そもそもどうしてメドピアに入社することになったのでしょうか。
私が重視していた、モダンな開発環境や、エンジニアの裁量の大きさ、そして事業の社会貢献性の高さに魅力を感じたからです。
前職ではオンラインゲームの企画や、宣伝広報・販売、リリース等のゲームパブリッシングを行う企業にいて、私はリリースを請け負った各ゲームの公式サイトの開発をしていました。そこでウェブ開発のいろはを学んだのですが、エンジニア側から意見を言う環境があまりなく工夫の余地がなかったこともあり、2年ほど働くとある程度やりきった感覚を持つようになりました。
「このままでは自分のエンジニアとしての成長が鈍化してしまう」―そんな危機感から、もっと裁量の大きい仕事をしたい、新しい技術に触れたいという気持ちを持つようになりました。最新のスキルや知識を得るために、まずは自己研鑽として書籍を読んだり勉強会に積極的に参加したりしていました。そんな中で参加した「平成Ruby会議」で出会ったのがメドピアです。
メドピアのスポンサーセッションを聞いて、CTOがいて(現在のVPoE体制)開発チームへの尊重があり裁量が大きそうだということ、社内読書会やテックサポートといったエンジニアが成長できる環境であることに興味を持ちました。そして、ここで自身を成長させたいと思い、応募して入社しました。
失敗も次への糧にする寛容なチーム。だから挑戦し続けられる
――実際に働いてみてどうでしたか。
裁量の大きさは想像以上でした。ビジネスサイドと同等に、エンジニアからも企画や改善の提案をすることができます。そのためサービス開発における様々な決めごとは、チームメンバーとともに自分も決断して合意した、という感覚を持って仕事ができています。その分以前より責任感も大きくなり、より早くアクションに落とせるようになったように思います。
――裁量があることで、新たな難所や壁もあったのではないでしょうか?
そうですね。初めて経験することが増えた結果、失敗したこともありました。
これまでにいくつか、自身で設計から工数の見積もり、スケジュール管理まで担当したプロジェクトがありますが、初めのころに取り組んだプロジェクトではリリースが遅延したこともありました。メンバーにフォローしてもらいながら立て直したのですが、そのとき自分のスケジュールの見立てが甘くて無理が生じたのだと気づき、次は同じことが起こらないようにとプロジェクトマネジメントの書籍を読むなどして活かすようにしました。
しかし、その後担当した別のプロジェクトでも、自分が想定していたスケジュールとステークホルダーに共有していたスケジュールに差分があり、そのコミュニケーションミスで遅延しかけたことがありました。
そのときも他のエンジニアにサポートに入ってもらいましたが、プロジェクトのクリティカルパスを再度見極めて重要なタスクを優先できるように担当をアサインし、、協業することでなんとか遅延を回避しました。
こんな風に、プロジェクトが立ち行かない場面は往々にしてありますし、自身の反省ももちろん行います。でも、メドピアらしいと感じたのは、社内の誰も私を責めることがなかったということです。トラブル対応に対する会話がとても建設的なんです。起きた事実を把握したら「じゃあ、次はどうしようか」と話をすぐに進め、チームでリカバリーさせてもらえる風土がメドピアにはありました。
だからこそ、私自身もこれだけ心置きなくチャレンジができているんだと思います。
――メンバーや、サービスの成長のために前向きな失敗を厭わないチームは素敵ですね。エンジニアがしっかり裁量をもつことでサービスへの良い影響もあるのではないでしょうか。
たとえば、サービスの新たな開発や運用改善の内容を検討する時に、エンジニアから提案や意見をすることも歓迎されます。企画者側の視点だけに偏らず、より多くの可能性を検討できるという共通認識があるからだと思います。たとえば、ある箇所のシステムの動作をもっと早めたい時に「検索エンジンの最適化で改善できるかも」といった提案をするにあたってはエンジニアによる裏付けをしますよね。
しかも、そういった適材適所というか、平等な裁量が職種問わず与えられている実感があります。毎日行われるデイリースクラムでもエンジニア、プロダクトオーナー、テスター、オペレーター、マーケターなど、あらゆる関係者が参加してそれぞれの立場から意見をして、連携しています。職種の垣根を越えて協働しながらベストな解を探しにいける風土が、サービスそのものを良くしていくスピードや正確性も上げていくことになると思っています。
ユーザーと共にサービスを創り、社会貢献できるやりがい
――今の仕事のやりがいをどのようなところに感じますか。
先ほどメドピアへの入社理由のひとつとして「社会貢献性」を挙げましたが、たとえば「ヤクメド」のコミュニティ機能で悩みを書き込んだ方が、他の方からの回答を得て悩みを解決している様子を見た時など、「ヤクメド」を使ってくださる薬剤師のみなさんに貢献できているなという実感を得られた時に、やりがいを感じます。
私は「ヤクメド」の会員数が数千人だった頃から開発に携わってきましたが、当時と比べても今は本当に多くの投稿が見られます。その分解決できたお悩みも蓄積されていっています。有益なコンテンツを提供して薬剤師さんの仕事を円滑に進める後押しができたのではないかと思うと嬉しいです。
――実際に薬剤師の方と対話することもあるのですか。
ユーザーヒアリングの場を設けることがあり、そこに私も参加したことがあります。
ヒアリングしないと気づけないこともあるんですよ。たとえば、人によっては「ハンバーガーメニュー*」の役割が直感的に伝わっていなくて、ご不便をおかけしていることがわかったこともありました。IT業界にいる自分たちにとっては当たり前のUIが、誰にとっても当たり前というわけではないんだと気付かされます。そうやってユーザーである薬剤師のみなさんと一緒に「ヤクメド」を作り上げていく感覚も、私にとってはモチベーションになります。
*ハンバーガーメニュー…サイト内で水平の三本線で表示されることの多い、ナビゲーションメニューの通称。
――ユーザーである薬剤師さんに寄り添って開発をされているんですね。
というよりも、そうでなければならないと思うんです。エンジニアはサービスを実際に手を動かして創る役割です。いかにユーザーに貢献できるかを追求しなければ、本当に使われるサービスは開発できないと思います。そんな責任感もメドピアで働いてからより強まりました。
メンバー育成も自身の成長機会に
――今年2月には、リクルートメディカルキャリアから薬剤師の業務支援アプリ「ヤクチエ」シリーズを譲受しました。このシナジーによっても「ヤクメド」の成長が加速しそうですね。
そうですね。ちょうど私が現在担当しているのが「ヤクチエ」のシステム移行なんです(2023年4月時点)。「ヤクチエ」を譲受したことで、メドピアグループ全体で保有する薬剤師会員数が約13万人となりました。それぞれのサービスで相乗効果を出して、さらに多くの薬剤師のみなさんに貢献したいと思います。
――重要なミッションですね。入社から3年が経つ現在も新しいチャレンジを続けている小林さんですが、今後のエンジニアのキャリアとしての目標はありますか。
そうですね…事業の成長や技術の深化はもちろんですが、目下、メンバーマネジメントに関するスキルを伸ばしていくことを目指しています。まず後輩の成長を後押しできるようになって、次にチームのマネージャーができるようになって、……段階的にマネジメント経験を積んでいって、チームメンバーから信頼される安定感のあるエンジニアになりたいですね。そのステップの第一歩として、4月からは新卒エンジニアのメンターを務めています。
メンターは新卒メンバーがエンジニアとして活躍するためのモチベーションの維持・向上を後押しする役割だと認識しています。気軽に相談してもらえる空気づくりを心がけていますが、新卒メンバーがエンジニア職1年生だとしたら私はメンターの1年生です。自分自身も、新卒メンバーの持つ知識や取組み姿勢から吸収できることが色々あると思います。入社年次に関わらず、共に成長していきたいです!
前向きな挑戦を続け、ユーザーである薬剤師さん、チームメンバー、さまざまな人と伴走しながらサービスを成長させてきた小林さん。今後、次世代のメンバーとともに小林さん自身もさらに成長を遂げていくことでしょう。小林さん、ありがとうございました!
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