メドピアグループでは「Supporting Doctors, Helping Patients.」のミッションのもと、多くの事業が生まれています。中でも、グループ戦略室は新規事業を生み出す要のチームです。
今回は、グループ戦略室のサーバーサイドエンジニアである大内航さんに、エンジニアとしての事業と関わるスタンスなどについて、お話を伺いました。
大内 航 グループ戦略室
ヘルスケア新規事業の立ち上げから携わるためメドピアへ
――本日はよろしくお願いします。まずは、現在のお仕事内容を教えてください。
入退院の調整をサポートする「YoriSoi Care」という事業の、サーバーサイドエンジニアをやっています。メドピアが予防医療から介護/終末期医療まで一気通貫でヘルスケア領域を支える上で、「YoriSoi Care」をひとつの柱に育てるのが目標です。
――これまではどのような経験をされてきたのでしょうか。
ずっとヘルスケア領域に関わり続けています。1社目は製薬企業向けのデータベンダーとして、2社目は健康食の宅配サービスの事業会社にWebアプリケーションエンジニアとして働いていました。
――ヘルスケア領域に関わり続けるのはどうしてですか。
学生時代から生命科学と情報科学の融合分野でプログラミングを学んでいて、割と近い領域にいたこともあり、「IT×ヘルスケア」の事業には可能性を感じていました。ヘルスケア領域はデジタル化による伸びしろが非常に大きいと思っていましたし、今も道半ばだと思います。
――その流れの中でメドピアとも縁があったのですね。
はい。当時の2社の経験から、次のステップとしては事業創りへもっと深く携わりたいという志向が強かったので、メドピアから「新規事業に携わらないか」とオファーをもらったときにはワクワクしました。
サービス立ち上げからエンジニアとして携われる機会は貴重ですし、メドピアの事業が予防医療から介護/終末期まで、医療・ヘルスケア領域を広くカバーしていることも魅力でした。面接の時に「事業同士のシナジーも追求する」という話を聞いて、人の一生を支えるヘルスケアの全分野に関われる可能性に期待を持ち、入社を決めました。
使われるサービスを、多くのステークホルダーと共に創る
――入社して1ヶ月後に、さっそく「YoriSoi Care」がリリースを迎えたそうですね。
そうですね。YoriSoi Careに関しては0→1となる直前でジョインしたのでとてもスピーディーに感じました。もちろん無事にリリースできたことは良かったのですが、そこがゴールではありません。チームの目線としては本当に利用者に役立つ、使い続けられるサービスにするために今も動いています。自分もリリース後に何度か病院へ訪問して、ソーシャルワーカーさんから話を聞きました。
――どんな気づきがありましたか。
現場でヒアリングして気づいたのは、サービス自体やある機能について「あると便利だよね」とは言ってもらえても、実際に業務に取り込むにはハードルがあるということです。そこには大きな差があるんだなと実感したことが大きかったです。
――エンジニアが現場に足を運ぶ機会は、多くないのではないでしょうか。
たまたま前職でも現場でヒアリングをさせてもらったことがありました。現場に行かないと気づけないことがあるので、今回も自分が希望して行きました。
もちろん、エンジニアも全員現場に行くべき、とは思いません。ただ、メドピアではビジネスサイドはもちろん、エンジニアサイドのメンバーも事業がいかに利用者に貢献できるかを大切にしていると思います。デリバリーして終わり、という感覚を持つ人はいないように思います。
――チーム全員の事業へのコミットの深さを感じます。役割を超えて「利用者に貢献する事業づくり」をするために、どのようなことをしていますか。
グループ戦略室では、ビジネスサイドとエンジニアサイドの意見交換の場を2週間に1度設けています。そこではエンジニアもデザイナーも関係なく積極的に発言するので、同じ目標に向かっている一体感があります。
役割は関係なく、どういった機能、どういったサービスであれば使っていただけるのかを考えて、チームで一緒に創っていくんですよね。これはグループ戦略室に限らず、「メドピアならでは」なのかもしれません。
あと、「YoriSoi Care」はクレディセゾンさんとの協業事業なので、協業ならではの取り組み方というのもあると思います。
双方対等であるものの役割は違うため、クレディセゾンさんとメドピアでは必要と考える機能が違うことももちろんあります。そこでもエンジニアとして、どういう機能にすればいいか仕様を突き詰めて検討する。その要求の背景にある理由や大切にしていることを尊重して、着地点を見出すためのコミュニケーションを自分たちからもとっています。
1人目の患者さんとの成約がようやく達成感をもたらした
――仕事をする上での大内さんのポリシーもお聞きしたいです。
今話してきたようなコミュニケーションの中で新しい機能の要望が挙がった時に、「それは本当にサービスの価値を高め、利用される機能なのか」を熟考するようにしています。使われない機能が生まれるのは不幸です。真の意味で利用者のためになるものなのか、研ぎ澄ませていきたいです。
――患者さん、病院・施設のみなさん、協業相手の方々、社内のチームメンバー。多くのステークホルダーがいるからこそ、大事にしたいポリシーですね。
そうやって研ぎ澄ませていった結果が、「YoriSoi Care」で退院調整ができた患者さんの存在だと思っています。だから、1人目の患者さんとの成約があった時が、今でも一番印象に残っています。
「YoriSoi Care」は入退院調整のシステムなので、病院に導入してもらって終了、ではありません。病院が退院調整をしたい患者さんを「YoriSoi Care」に入力して、入居・入所候補となる施設が「受け入れ可能です」というオファーを出して、 そのオファーを病院側が承諾してはじめて成立します。
「YoriSoi Care」が本当に役に立ったかどうかは、病院にサービスが導入されたことでわかるものではなく、実際に入退院調整のマッチングが成立したかどうかなんです。
その1件目の成立が、サービスリリース2ヶ月後にあって、自分自身もそこでようやく地に足の着いた達成感を得ました。
事業同士のシナジーで医療・ヘルスケア分野へさらなる貢献を
――「YoriSoi Care」をより良いサービスにしていくうえで、大内さんの今後目指すところをお聞かせください。
「YoriSoi Care」を今後も継続的に使っていただけるサービスに育てていきたいです。そのためにはいま一度、入退院調整という業務の解像度を高めないといけないと思っています。「YoriSoi Care」を使っていただいてるソーシャルワーカーさんが、何を考えてどういうふうに使っているか、ですね。
そうやって「YoriSoi Care」の事業を軌道に乗せることで、グループ戦略室以外の事業部とのシナジーも追求できるようになるのではないかと思っています。
――大内さんがメドピアへ入社する理由のひとつになった「事業同士のシナジー」の話ですね。
はい。ただ、現状は十分にシナジーを生み出すにはまだまだこれからだと思います。意義あるシナジーはギブアンドテイクの相互連携で実現できるものですから、まずは自分のいるグループ戦略室が他事業に共有できるアセットをつくれるように、「YoriSoi Care」を軌道に乗せたいです。
そうやって事業同士のシナジーを追求できれば、ヘルスケア分野全体を支えるビジネスへとメドピアは貢献していけるのではないかと思っています。
プロダクトの先にいる利用者の方への意識の強さを感じる大内さんのお話。すべての発言が、事業で医療現場に貢献したいという思いへ収束していくようでした。大内さん、ありがとうございました!
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